第211回東北地方会
◆2017年6月17(土) ◆会長:東北大学 張替 秀郎 ◆会場:仙台国際センター
- 演題番号 1
- 小野寺 啓 米沢市立病院初期臨床研修医
咬傷歴のない鼠咬症の1例 - 演題番号 8
- 二宮 敦彦 大崎市民病院神経内科
可逆性後頭白質脳症の経過中に可逆性脳血管攣縮症候群を呈した1例 - 演題番号 9
- 渡部 貴大 山形大学内科学第二講座
A型急性肝不全を契機に新たに発症した原発性胆汁性胆管炎の1例
受賞の感想
米沢市立病院 小野寺 啓先生
小野寺先生と張替支部代表
このような名誉ある賞を頂き大変嬉しく思います。この場をお借りして、上北洋徳先生をはじめ、御指導頂いた循環器内科の先生方に御礼を申し上げます。また、症例にも恵まれましたが、正しい診療プロセスを積み重ねていれば、当院のような医師や研修医が少ない地方の小さな病院でも受賞可能なことを示せて、深い喜びを感じます。
当日の発表ではスライドをすべて読まずに、なるべく簡潔にエッセンスのみを口頭で噛み砕いて話すように心掛けました。審査の先生方から頂いた質問はすべて内科医としての基本を押さえたものばかりで、改めて幅広い視野を持って臨床に従事しなければならないと、身が引き締まる思いが致します。
今後とも尚一層の御指導と御鞭撻をお願い申し上げ、受賞の挨拶とさせて頂きます。この度は誠に有難うございました。
大崎市民病院神経内科 二宮 敦彦先生
二宮先生と張替支部代表
この度は、初期研修医プレナリーセッションにおいて若手奨励賞を頂き、大変光栄です。ご指導を賜りました大崎市民病院神経内科の諸先生方に心より感謝申し上げます。
私は脳血管障害の勉強をしていた際に、可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)の患者さんの治療を経験しました.RCVSは基本的には神経学的予後が良好な疾患ですが、産褥期の発症例では予後不良となりうること、またglucocorticoidの使用が予後を悪化させる可能性があり注意が必要であることが近年報告されています(Neurology 2017 Jan. )。最新の知見に基づいて治療を行ったことを発表させて頂きました。
今回の経験を通して、RCVSという疾患について様々なことを学びました。今後も一症例から多くのことを学び、個々の患者さんへの最適な治療について常に考えながら、日常診療に携わっていきたいと思います。貴重な経験をさせていただき,ありがとうございました。
山形大学内科学第二講座 渡部 貴大先生
渡部先生と張替支部代表
この度は発表の機会をいただき、更に優秀演題賞に選出されたことは大変光栄です。同時に、貴重な症例を勉強させていただいた患者様と、ご指導いただいた山形大学医学部内科学第二講座の先生方に厚く御礼申し上げます。
私が取り上げた原発性胆汁性胆管炎はある程度名の知れた疾患ではありますが、本症例においては発症機序及び臨床経過が非典型的であり、発表を通じて勉強しようと思い、準備を進めてきました。これまでの症例報告にない発症機序の可能性が示唆されたことから、参考書の知識以上のことも勉強していかなければいけないと身が引き締まりました。
当日の発表中は質疑応答に至らぬ点もあり、発表のノウハウは今後も鍛えていかなければならないと感じました。
今回の経験で得た知識をこれからの診療に生かしていきたいと思います。ありがとうございました。