第230回東北地方会
◆2023年9月2日(土) ◆会長:岩手医科大学 森野 禎浩 ◆会場:マリオス・盛岡地域交流センター18階
- 演題番号 4
- 演者:鳥谷部 咲良 / 指導医:吉田 裕也
東北大学病院腫瘍内科
ニボルマブ投与後に後天性血栓性血小板減少性紫斑病を発症した切除不能胃管癌の1例 - 演題番号 6
- 演者:三上 雄大 / 指導医:北山 和敬
つがる総合病院循環器呼吸器腎臓内科
テトロドトキシンによる循環破綻と異常脳波を呈した1例 - 演題番号 7
- 演者:瀬川 万里 / 指導医:黒田 宙
脳神経疾患研究所附属総合南東北病院脳神経内科
難治性嘔吐・吃逆で発症した視神経脊髄炎スペクトラムの1例
受賞の感想
東北大学病院腫瘍内科 鳥谷部 咲良先生
この度は日本内科学会東北地方会初期研修医プレナリーセッション、および若手奨励賞に選出頂き、大変光栄に存じます。ご多忙の中ご指導頂いた東北大学病院腫瘍内科吉田裕也先生をはじめとする多くの先生方にはこの場をお借りして深く御礼申し上げます。
本症例は、免疫学的製剤使用中の有害事象として報告の少ないTTPを発症した1例でした。致死性の非常に高い本疾患は迅速な対応が必要であり、限られた時間でより正確な診断を行うことの重要性を学びました。
初めての学会発表であり至らない点も多くありましたがその分学びも多く、今回の経験を糧により一層の研鑽を積んで参りたいと思います。
今後ともご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
つがる総合病院循環器呼吸器腎臓内科 三上 雄大先生
この度は日本内科学会東北地方会プレナリーセッションでの発表の機会、また若手奨励賞という身に余る賞に選出して頂き大変光栄です。ご指導くださいました北山先生をはじめつがる総合病院の先生方にこの場をお借りして深く御礼申し上げます。
今回の発表ではテトロドトキシンによる循環不全と異常脳波を来した一例を報告させていただきました。
一般的な認識としてテトロドトキシンは可逆性であり呼吸筋麻痺が起こった後適切な呼吸管理をすれば救命できるとされていますが、摂取量により不可逆な変化と循環破綻を起こす可能性があることが示唆され、一つの症例を通して未知の病態に対する考察と対応の検討、文献の検索等といった多くの経験をすることができました。
今回の発表を糧に今後とも学習機会を逃さないよう自己研鑽してまいりますのでご指導のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
脳神経疾患研究所附属総合南東北病院脳神経内科 瀬川 万里先生
この度は日本内科学会東北地方会初期研修医プレナリーセッションおよび若手奨励賞に選出いただき、大変光栄に存じます。選考委員の先生方および総合南東北病院脳神経内科指導医の先生方に、心より感謝申し上げます。
本症例は難治性の吐き気・吃逆を契機に診断された視神経脊髄炎スペクトラムの1例です。救急外来において研修医が初療にあたり、一旦は対症療法で帰宅方針となった症例でした。しかし消化器症状である難治性吃逆が契機で視神経脊髄炎スペクトラムの診断に繋がり、早期治療で病変の進行を防いで予後を改善することができました。本症例は自分にとって貴重な経験となっただけでなく、臨床研究の大切さについて再認識するきっかけにもなりました。
今後は臨床だけでなく、研究分野においても貢献できるよう、さらなる努力を積み重ねてまいります。再度、この栄誉ある賞を授与いただき、心から感謝申し上げます。